消耗品費と雑費に違いはある?仕訳方法と注意点

経費精算の際、勘定科目の「消耗品費」と「雑費」、どちらに該当するのか迷ったことはありませんか。
この記事では、消耗品費と雑費の違いについて詳しく紹介します。
気をつけるべきポイントも解説しましたので参考にしてください。

目次

1.消耗品費とは

(1)消耗品費の概要

消耗品とは、「消耗してすぐに使い切ってしまうもの」を指します。
おおむね1年未満で使い切るものや、使用期間1年以上でも10万円未満のものは消耗品費として計上できます。

(2)消耗品費の例

・オフィス用品(10万円未満のもの)
事務机、椅子、キャビネット、ホワイトボード、ロッカー

・PC関係(10万円未満のもの)
パソコン、PC周辺機器、ソフトウェア、USBメモリ、コピー用紙

・家電製品(10万円未満のもの)
エアコン、加湿器、掃除機、カメラ、携帯電話

・生活用品
文房具、スリッパ、清掃用品、洗剤、壁掛け時計、タオル、カーテン

2.雑費とは

(1)雑費の概要

消耗品費や他の勘定科目に当てはまらないものは「雑費」として計上します。
金額が小規模で、一時的に発生する場合が多いのが特徴です。
また、「経費精算の際、雑費はなるべく選ばないように」と言われたことがある方も多いと思います。
経費の中で雑費が多すぎることで生じるデメリットについては「4.雑費が多すぎることのデメリット」で紹介します。

(2)雑費の例

ゴミの処分費、クレジットカードの年会費、銀行の振込手数料、
クリーニング代、キャンセル手数料、引っ越し代 etc.

3.消耗品費と雑費で迷った際のポイント

消耗品費と雑費をどう分けるか、法律で明確なルールが定められているわけではありません。
しかし、「迷ったらとりあえず雑費」と考えてしまうと、同じ品目でも人によって消耗品費にしたり雑費にしたりと個人差が生じてしまいます。
社内の経理業務をスムーズに進めるために、判断基準を設けておきましょう。

(1)「モノ」として存在するかどうか

机や文房具、コピー用紙など、消耗品は「モノ」として実態があるのに対して、雑費は手数料や会費、クリーニング代など、形のないサービスへの支払いを指す、と考えると、判断がしやすくなります。

(2)金額や重要度で分ける

「2万円以上は消耗品費、2万円未満は雑費」
「業務に直接関係のある物品は消耗品費、あまり関係のないゴミ処理代は雑費」
といった分け方もあります。
ただしこの場合、従来よりも雑費に分けられてしまう可能性が大きいため、注意が必要です。

4.雑費が多すぎることのデメリット

雑費については「経費の5%程度まで、なるべく0に近い方がいい」とも言われています。
なぜ雑費は少ないほうがいいのか、多いとどのような問題があるのか解説します。

(1)経費の内容が把握できなくなる

雑費が多くなると、経費が増加した際、何に使ったお金なのかがわかりにくくなり、経費削減の対策が立てにくくなります。逆に経費が減少した場合も、なぜ経費を抑えることができたのかが把握できないため、今後に活かすことができません。

(2)税務署から確認が入る可能性がある

雑費はあくまで「他の勘定科目に当てはまらない時のための選択肢」です。
雑費が多いと、決算書自体の信頼性が低くなり、税務署からのチェックが入りやすくなります。
もし税務調査が入った場合も、雑費の使途を明確にしなければならず、大変な手間がかかります。

5.雑費を減らすためのポイント

(1)勘定科目の新規作成

頻繁に発生する経費の場合は、新たな勘定科目を用意することで用途を明確にできます。
たとえば、銀行振込を頻繁におこなうなら「支払手数料」、年会費や月会費をさまざまな場所に払っているなら「諸会費」などの科目を作成することで、雑費とのすみ分けが可能です。

(2)金額が大きいものも雑費と分ける

金額が数万単位に及ぶ場合も、勘定科目を雑費とは別に作成することで、経費が何に使われているのかがわかりやすくなります。
消耗品費が10万円以下であるのに対して、雑費には明確な金額のきまりがありません。
しかし、経費の状況をわかりやすくするためにも、金額が数万単位の場合は雑費と区別するようにしましょう。

おわりに

消耗品費と雑費の特徴や違い、注意点について紹介しました。
SystemBox会計」では仕訳辞書機能や過去伝票の流用機能などにより、科目の間違え防止や仕訳起票時の効率化に役立つ機能を揃えております。
製品デモもご用意していますので、お気軽にお問い合わせください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次